Is this novel few evaluated ?
【Zhener】お久しぶりでございます。倭国では桃の節句も近い。というわけで?今回はまたMadeleineさんにゲストで来ていただきました。
【Madeleine】真児、今回もよろしく。でも今日は"Mademoiselle de Maupin"の紹介だよね?
【Zhener】そうやね。確かこの作品はTheophile Gautierが1835年に発表した・・・んだっけ。
【Madeleine】そうです。実は1833年に出版契約書を書いていたのです。事情があったのですが、相当遅筆ですね。その甲斐あってか今日でも一応は読まれている。でも・・・
【Zhener】ちゃんと理解されてるのかどうか気になるもんね。クラリがまったく理解されなかったことを考えると・・・。
This story's important Personalities
【Madeleine】とりあえず登場人物を紹介します。主人公の一人、D'Albert。彼は詩人兼画家で、まだ若い。教養が豊かで自分にやや酔っている。もっとも彼は自分の容姿が気に入らないのですが。
【Zhener】確か彼は愛人がいるんだよねぇ?それもまだ若くて資産家の未亡人の。まあおフランスはそういうのに結構寛容だから。(最近の)倭国は異常にギスギスしていて嫌になるわよ。
【Madeleine】はい、そのD'Albertの愛人がRosetteです。真児が言ったようにまだ若くて美人で結構教養もあります。またそれなりに男性経験もあります。しかし・・・D'Albertは彼女を心底愛しているわけではなかった。
【Zhener】D'AlbertはRosetteに対して不服だったの?
【Madeleine】彼は彼女にはまだ何か足りないようでしたね。D'Albert、理想が相当高いんですよ。そしてRosetteもそんな彼の心を見抜いていた。だから彼女も彼女で、それほど彼を愛してない。
【Zhener】うわっ、形だけの相思相愛か。それでよく付き合ってられるね。
【Madeleine】お互いに煮え切らない感じではありましたね。
【Zhener】それと・・・もう一人主要登場人物がいるよねぇ?
【Madeleine】そうですね。彼・・・の名前はThéodore de Sérannes。Rosetteのもう一人の愛人で、恐ろしく美形でした(照れながら)。
【Zhener】Horse Riding & Escrime(eppe)にも明るいんだよねえ。
【Madeleine】えぇ。大体の馬は乗りこなせるしDualでも遅れを取ったことはないでしょう、多分。実はこのThéodore、美形すぎて・・・。
【Zhener】美形すぎて?
【Madeleine】そう、D'Albertの理想に容姿がとても似ていたのですねえ。
They played the drama, "As You Like It".
【Zhener】でも、D'Albertは男なんかを好きにはならんわけでしょ?
【Madeleine】えぇ。本来彼は異性愛者ですから。そんな彼らは縁あって"As You Like It"の演劇をすることになります。D'AlbertはOrlando役、そしてThéodoreはRosalinde役。
【Zhener】はい?待って、たしかRosalindeは男装の麗人・・・。
【Madeleine】そうですね。D'AlbertとしてはRosetteに演じてほしかったのですが彼女は嫌がった。そこでThéodoreがそれを演じたのです。良く似合っていたのですがね。
【Zhener】似合っていたならそれでよかった。
【Madeleine】でも、それがThéodoreの秘密をD'Albertが知ってしまうのです・・・。
Théodore/She is being misunderstood.
【Zhener】って・・・そのThéodoreがマド、アンタなんじゃないの?
【Madeleine】えぇ、そうなんですけどね。でも真児が言うように決してちゃんと受け入れられたわけじゃないんですよね。
【Zhener】そう。アンタが男(騎士)のなりで旅を続けるのは男の観察が目的だったんでしょ?それと男の品定め。
【Madeleine】品定め・・・まぁそうかな。でも私が男装で旅を続けていることが後世拡大解釈されて伝わったみたいです。
【Zhener】まあアタシやアンタがそこいらの連中に簡単に理解されてたまるか、ってのはあるけどね。
This introduction is too long.
【Madeleine】あとこの作品で特筆すべきは序文かな。これだけで短編小説一つ分くらいはあるという。
【Zhener】正直言って読みやすいとは言えないけどね。でもこれに触発された奴もいるとか・・・。
【Madeleine】はい。Oscar Wildeが"Picture of Drian Gray"で大体似たようなことをやっています。もっとも、向こうは数ページに端折っていますが。
【Zhener】WildeはGautierのフォロアーという側面があるんだよね。ちゃんと受け継いでいるかどうかはともかく。
【Madeleine】う~ん・・・真児はあまり受け継いでないように評価しているのですか?
【Zhener】うん。WildeはGautierやBalzacは割と分かるけど、Hoffmann的要素が割と薄い気がする。それに、Wildeの読者がRomantiに流れてくることはあまりないからねえ。
【Madeleine】確かに、彼の読者が私やクラリの本質にたどり着くことはあまりないですから・・・。