"Der goldene Topf" is very fun novel.

This is one of masterpiece that was written by E. T. A. Hoffmann!

【Zhener】今回は"Der goldene Topf"(『黄金の壺』)を取り上げます。これはE.T.A.Hoffmannが1814に書いた小説か。全部で12章からなるので、結構な分量だな。


【Lindhorst】しかしそれは多すぎる量ではない。文章も内容もリズミカルなので読むのは簡単だ。


【Zhener】一応"Ein Märhen Aus Der Neuer Zeit"現代の御伽噺ということになっているけど・・・いいの?


【Lindhorst】何ですって!?いいに決まってるじゃないですか!!?


この話の簡単な粗筋

【Zhener】ではLindhorstのおっちゃん、粗筋をお願いします。


【Lindhorst】よし来た、それでは。

舞台は東ドイツのDresden、時はHimmelfahrtstagの頃。大学生Anselmusはとにかく運が悪く、これまでの人生で肝心なところで必ず変なことが起きていた。この日も市場でぶつかった老婆に小遣いを全て取られた上罵声まで浴びる始末。無一文では祭を楽しむこともできないので、Die Elbeの岸で煙草を吸っていた。そうすると何故か、彼はどこからともなく三人の娘の楽しそうな歌声を聴いた。三匹の蛇がニワトコの木で遊んでいたのだ。



【Zhener】普通だと蛇が三匹ものたくってたら気味悪がって逃げますがね。私が言うのも何なんですが。


【Lindhorst】(ムッ)普通は確かにそうですね。しかし彼は違ったのですよ。・・・アンゼルムスはその内の一匹に変に魅了されてしまった。その頃、彼は大学の副学長Paulmannの紹介でArchivariusのところで筆耕の仕事をすることになる。まあその文書管理役がこの私、Lindhorstなのですが。


【Zhener】そう。気が付いたらおかしなホラ話してると世間で評判だったんだよね?


【Lindhorst】(ムカッ!)いや、愉快なおしゃべりなだけですよ?まあ相当特殊な文字だったので最初はアンゼルムス君も苦労していたのだが、だんだんと上手に書けるようになってくる。そうすると・・・彼のことを私の娘の一人であるSerpentinaが興味を持つのですよ。父親と立場としてはなかなか微妙ですな。


【Zhener】一人・・・?


【Lindhorst】まあ今はいいじゃないですか。ところで副学長には娘が二人いた。その内の姉の方Veronikaがアンゼルムス君のことを気に入っていた。彼女は彼を何とかしてモノにしたい。そこで彼女は街外れに棲む魔女を訪ねるのですが・・・。


【Zhener】この魔女が何かやらかしそうですな。というか、絶対何かやって物語が転がっていくのだけど。


リントホルストはわき役、しかし目立ってる

【Lindhorst】では真児さん、何か私に質問はないですか?大体は答えて差し上げますよ?


【Zhener】この話は善悪対決の話ではない。しかしおっちゃんと、対決する魔女が妙に活躍していて面白い。魔女はとりあえず置いといて、おっちゃんについて。


【Lindhorst】面白い?いや私は至って真面目なつもりなんですが・・・。確かにアンゼルムス君をからかってみたりもしましたが。


【Zhener】一般にはおっちゃんは気難しいとか短気とか言われている。しかしそういう風には私には見えない。”老人”といわれているが、あんまりそうは見えない。というか、フツーにこぎれいなおっさんなんだよなあ・・・。


【Lindhorst】フフフ、有難う。あまり年寄りってわけではないんだけどなあ・・・。


【Zhener】あとあれだ、アンタが指を鳴らして煙草(パイプ)に火をつけるシーンがあるでしょ。

"was Feuerzeug! ? hier ist Feuer, so viel Sie wollen!"

アレが割と気に入ってるな。というか、あのシーンをなんでクリエイター(イラストレーターや挿絵作家)はやらないのかねえ・・・?


【Lindhorst】フフフ、有難う。でもあれはMatch Girlの前ではできないんだよなあ・・・。やったら悪人にされるし(笑)。


Between Lindhorst & MatchGirl

【Zhener】確かこの小説は1814年に発表されたよね。この頃にマッチってあったの?


【Lindhorst】いや、ない。実はマッチは1830年頃に人の世に登場した。それまでは火打石でおこしていたんだ。現在の倭国ではカフェで無料でもらえる、と私は聞いているが、実際はどうなんだい?


【Zhener】うん、もらえる。ただ当たり前すぎてあまりもらわれないんだ。それにしてもほんの15年ほどで子供が寒空の下売り歩くことになるなんて・・・。


【Lindhorst】現在は完全にライターに取って代わられた。しかし、世界的に煙草を吸わなくなったのでその需要も減っているんだよなあ。


【Zhener】しかしこう見ると、Fujitaka JubiloFujita Kazuhiroの読者があまり読んでないのが意外過ぎるよなあ。面白いのに・・・。


通過儀礼の物語?

【Lindhorst】物語の構造について、真児さんは何か思わない?


【Zhener】この物語の主人公はアンゼルムスでいいの?


【Lindhorst】いいと思いますよ。彼がいかにして幸福になるか、というのが基本的な物語ですから。謎文字の筆耕はそのための試練ですし。


【Zhener】ふーん・・・ん?中文の小説に構造が似てません?


【Lindhorst】ええ、それはあなたのお姐さんにも指摘されました。理想を目指して試練を受ける、通過儀礼の物語だと。そしてそれはまあ正しいのです。当時の欧州と中国に文化的交流があったわけではない(あったとしても、細々としたもの)のですから、驚きもひとしおでしょう?その点でももっと注目してほしいんですけどねえ・・・。


【Zhener】通過儀礼と成長の物語。存在感のある面白い脇役登場人物。私はあれが単なる通俗小説として片づけられるのは面白くない。ヒロインの娘さんであるゼルがイマイチ目立ってないのが心残りだけど。


【Lindhorst】まあ、それがあの小説なりホフマンなりの限界でしょうね。そしてその点は彼のフォロアーへの宿題となった。それでいいじゃないですか、クラリモンド嬢が引き受けたと考えたら。


【Zhener】そうやね。それとこの小説読んでたらPunschが飲みたくなる。これが書かれた当時は流行してたのかな・・・?


【Lindhorst】フフフ、いいですねえ。機会を作って飲みに行きましょう。でもあまり飲み過ぎるとアンゼルムス君のように失敗してしまいますよ?


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