Zhener wanna go on a trip by bus.
【Zhener】ザンビ、コロナウィルスがひと段落着いたら、みんなで旅行行きたいねェ。電車なり飛行機なりもいいけど、バスでのんびりと。平日貧乏人がはした銭のために働いてるのを尻目に。
【Zambinella】真児さん性格悪いなぁ・・・。でも倭国は公共交通が凄く混んでいます。皆さん決死の覚悟で人混みに行くんでしょうか。流石BakabomberKamikaze Attackをやった国ですね・・・。
【Zhener】自分の頭で考えない連中だからねぇ。私のおすすめとしては橿原市（奈良県中部）～新宮市（紀伊半島の東の果て）の6時間路線バスかな。アレを通勤・通学で利用してる客はそういないだろうから。
【Zambi】6時間？うわぁ、お尻が痛くなりそう・・・。
【Zhener】路線バスの旅だけど途中休憩があるんだわ。新宮から橿原や五條、十津川村に向かう奴がどれだけいるのかは疑問だけど・・・。
【Zambi】でもバスの旅か、いいですねえ。当分は旅行をテーマにした小説でも読んで慰めにしないといけないし・・・。
貧乏旅行で意気投合した青年二人
【Zhener】バスの旅が枕なんですが、今回紹介するお話は"Le Message"(1832,Honore de Balzac)。ザンビ、ここに乗り合いバスが出てくるんですか？
【Zambi】作品の時代設定が1819年なので乗り合いバスは出てきませんよ、自動四輪車自体がないのに。代わりに乗り合い馬車が登場します。この時代のバスに相当する乗り物で安価な運賃で乗せてもらえます。屋根にも座席がありより運賃が安い。ただ天候や季節によっては心地よい風を受けながら風光明媚な景色を楽しめたそうです。
【Zhener】そうなのかぁ・・・ロンドンの二階建てバスの元祖って感じもするわね。
【Zambi】かもしれませんね。その乗り合いバスで貧乏旅行を楽しんでいる青年同士が偶然出会い、二人は意気投合します。この二人の話題はそれぞれの愛人（三十代後半位）のことでした。
【Zhener】傍から見たらアホですな。
【Zambi】まあまあ。しかしストーリー展開運命は残酷なもの。その乗り合い馬車が事故を起こし、二人のうちの一人が巻き込まれて亡くなってしまいます。彼はつかの間の友人に、彼が保管している愛人モンペルサン伯爵夫人ジュリエットからの手紙を彼女に返してほしいと頼みます。
【Zhener】ストーリー展開からして、友人はそれを受けるわけね。
【Zambi】そうです。彼女は愛人の死に大層ショックを受けましたが、気丈な人物なので何とか持ちこたえました。
【Zhener】成程ね。どう気丈なの？
【Zambi】彼は旅の疲れもありその日は早く寝たのですが、彼女が愛人のことを尋ねに来る。数時間互いに話し込んでいた。その際の仕草・言葉の全てがよかった。
