"Cui Ning, is craftmaster & his wife is deadwoman" is so thriller, but good.

天才夢龍の、なかなか”怖い”話

【Zhener】現在は世界的に2020年8月かぁ。"Again 1936"と言われたTokyo Olympic Games2020も無事中止が決定しまぁ気分のいいことでございます。


【Clarimonde】柔道やフェンシング、陸上や競泳が見られないのは残念ですけどね。まぁ悪に貢献することがなくなったことは喜ばしいことです。


【Zhener】まぁどれもこれも、あんなボッタクリで稼ぐ夜の店のホステスみたいな輩に首長を二期もやらせる倭国の有権者にはお似合いなんですがね(爆笑)!はははは、ザマーミロ!!


【Clarimonde】真児、全くもう。で、せめてそんな夏に少しでも涼をお届けしよう、というのが今回の趣旨なのでしょ?


【Zhener】はい、そういうことです。今回紹介するのは"Cui Ning, is craftmaster & his wife is deadwoman(崔待詔生死冤家)"。著者はあの”超天才”Feng Menglong(馮夢龍)。これは期待するしかないね。


【Clarimonde】それでは真児、粗筋をよろしくお願いします。


粗筋~玉細工職人崔寧と機転の利く娘秀秀

【Zhener】南宋の紹興年間(1131-1162)、場所は首都臨安(杭州)。最も主要な登場人物は次の二人。まず表具店の娘Xiuxiu璩秀秀(18歳)、彼女は三鎮節度使咸安JunWang(郡王)のところで腰元奉公をしていた。次にその屋敷に出入りしている玉細工師のCui Ning(崔寧、25歳)。郡王は二人に「秀秀の奉公の年季が明けたら夫婦にしてやろう」などと言う。ただ、二人も乗り気ではあった。


【Clarimonde】あらあら、ほほえましいですね。


【Zhener】でまぁ、郡王の屋敷が火事になった。Cui Ningは逃げ遅れたXiuxiuを火事から助け出し、自宅まで連れていく。彼は特に何か意図があるわけではなかった。しかし・・・


【Clarimonde】何かが起きるわけですね。


【Zhener】えぇ。秀秀は寧に「この際だから駆け落ちしよう」と言い出す。彼は拒んだが、彼女は「屋敷から連れ出したのに何を今更」とさらに脅し、仕方なく二人は臨安から遠く離れた潭州(湖南省長沙)へと逃亡。そこで玉細工店を始める。


【Clarimonde】ウフフ秀秀さんは活動的ですね。


逃亡した二人の新生活

【Zhener】まぁピンチをチャンスに変えちゃったしっかりしたたか者の秀秀ちゃんですな。しかし郡王は彼女が火事で行方不明になった(遺体が見つからなかったし)ことを気づいてない様子。でまぁ、駆け落ち生活も1年くらい続いた。


【Clarimonde】で、トラブルがそろそろ起こる頃ですね。


【Zhener】郡王の配下にGuo Paijun(郭排軍)というこずるい男がいた。彼が偶然潭州に来て、偶然二人を発見してしまう。夫婦は口止めをそれなりにしたのだけど、なにぶんずるい男なので郡王に告げ口する。怒った郡王は二人を逮捕・連行。崔寧は建康(南京)に流刑になってしまう。そんな彼を追いかけてきたのが、他ならぬ秀秀だった。彼女曰く「郡王に解雇された」のでやってきたのだと。


【Clarimonde】本当に彼女はちゃっかりしてますねぇ。


【Zhener】で夫婦は建康でも玉細工店を開き繁盛する(この頃秀秀の両親を引き取った)。また腕前も上がったので評価され、臨安に戻ることになった。


【Clarimonde】ふぅ、よかったじゃないですか。


【Zhener】そしてあの郭排軍が再登場。臨安の崔寧の店を通った時にびっくりして郡王のところに戻っていった。「秀秀の幽霊がいる!」一体何があったのか?取り敢えずはここまで!


【Clarimonde】あぁ続きが知りたいのに。でもこの秀秀さん、大胆不敵な娘さんですねぇ・・・。


秀秀は勇猛果敢な娘だ

【Zhener】そう。本当にたくましい娘だよ。火事で逃げ遅れるという大事にもかかわらず助けた崔寧を脅して駆け落ちまでするんだもの。


【Clarimonde】自分から行動を起こすところは、白娘に似ているなあ。


「牡丹灯篭」が読まれなくなった理由

【Zhener】これ読むと中国大陸で「牡丹灯記」が読まれなくなったのがよくわかる。登場人物の人物像や周縁が強化されたより良質な幽霊物語が結構な数登場したからね。符麗卿にしても飯島露にしてもその魅力は秀秀には遠く及ばない。勿論姐姐やクラリ、あんたよりもね。


【Clarimonde】真児、秀秀さんが幽霊って言っちゃっていいの?・・・いいかもう。登場人物の深掘りが進まなかったのは倭国も同じね。


【Zhener】本当にそう。単なる翻案か、あるいは次元の低い加筆修正になるかしかなかったのよ。・・・あああぁぁぁ、あのウスラバカ蟹男を気のすむまで殴ってやりたくなってきたよ。


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